院長の多田 蘇音です。深夜でブログ更新です。
最近、いよいよインフルエンザAの猛威が茶屋町に来たようです。2025年11月27日の診療では、家族連れ、学生さんのインフルエンザAが非常に多かったです。一人インフルエンザAが感染すると、かなり感染力が強くて、周りの家族全員、兄弟姉妹が全員ダウンしています。あるいは、学級閉鎖しているようです。
インフルエンザの治療は、いろいろあります。薬剤だけでも4種類が使用可能です。僕が一番好きなのは、イナビルかゾフルーザ。しんどくて、ぐったりしているとき、あるいは、乳幼児など薬剤の服用が困難な場合は、ラピアクタという点滴もありますが、普段はなかなか使用しないです。
あと、伝統的な薬剤は、タミフル(一般名:オセルタミビル)、なんか、八角の成分から作られている薬剤です。八角は、豚の角煮や中華料理の肉の煮込みなどでよく使用される調味料です。医食同源の発想ですね。なので、インフルエンザ、感冒が流行する冬季は、豚肉の角煮など食べて、体力・免疫力を付けて、予防するのも大事ですね。
また、発熱、しつこい咳、痰、あるいは、呼吸苦、胸痛などの症状があれば、気管支肺炎、肺炎になっている場合が多いです。大概、マイコプラズマ、百日咳などが多いです。インフルエンザや感冒で弱くなっている体に付け込んで、感染する場合もありますが、若い方に最も多いです。CTで見てみたら、ずばり、肺炎、気管支炎が一目瞭然ですが、CT、レントゲンで見ないと、単なる風邪と片付けられて、いくら感冒薬を飲んでも一向に改善しない。
こういうときは、必ず、胸部CT一枚で明暗が別れます。もし、気管支炎、気管支肺炎が判明された場合は、抗生剤の点滴も最も有効です。外来でも、抗生剤点滴で数日間通えば、すっかり元気になります。
何事も早期発見、早期治療に限ります。

画像:持続する38度の発熱、咳、痰の10代の患者様の胸部CT。感冒として治療してきたが、改善が良くなく、当院でCT撮影すると、実は、右肺野の広範囲の肺炎になっていたことが判明され、すぐに抗生剤点滴。